FABというフレームワークを知っていますか?
もちろん知らなくてもブログやサイトの記事を書いていくことは可能です。
しかし、FABをしっていると、より購買意欲を高められる文章を書くことが出来ます。それだけでなく、対面のコミュニケーションにおいても、相手に何かを勧めるときに、より相手にあった提案が出来るようになります。
ライティングの知識・技術というのは、文章のみという限られた伝達手段の中でより効率的に相手に伝えられるようになるものです。そしてそれは、ライティングだけでなく、対面などのコミュニケーションでも役に立ちます。
FABを学ぶ前はどこかありきたりなことだけを書いている文章になりがちだったのですが、リライトを繰り返す中でより具体的に相手に刺さる文章にすることが出来ました。結果として、別サイトではありますが、PV上昇や滞在時間の増加をもたらし、商品の購買率も上げることが出来ました。
これからライティングを学んでいこうとしている方にとって、FABという知識は早い段階で自分の中にインストールしておくことをオススメします。
そして、少しづつFABを使い続ける中でより魅力的な文章をかけるようになっていきます。
この記事では、FABの定義からその使い方までを具体例をもとに解説しています。
ライターが理解すべきFABとは
FABとは、Featrure(特徴)・Advantage(利点)・Benefit(利益)3つの文字の頭文字の略語で、商品やサービスを売り込む時に使うフレームワークの一つです。
これだけだとなんのことか分かりづらいと思いますので、具体例に沿って学んでみましょう。
- Feature(特徴)
- Advantage(利点)
- Benefit(利益)
この頭文字がFABです。
FABの具体例
例えば、MacBook Airという商品を具体例にとってみます。
MacBook Airの重さは約1.2kgで、厚みは2cmもありません。だから買ったほうが良いですよ。
この文章はFeature(特徴)のみを述べた文章です。
次の文章を見てみましょう。
MacBook Airの重さは約1.2kgで、厚みは2cmもありません。これは、薄くて軽くて持ち運びに便利です。だから買ったほうが良いですよ。
この文章はFeature(特徴)とAdvantage(利点)を述べた文章です。
多くのケースで、このAdvantageまででしか訴えていない場合が多く見られます。しかし、本当に読者にとって響くのは、次のBenefit(利益)なのです。
MacBook Airは、薄くて軽くて持ち運びに便利です。だから、カフェでも空港での執筆が出来るし、アイデアを思いついた時にすぐに取り出してメモすることが出来ますよ。結果、収益も上がるのでモチベーションも上がります。だから、買ったほうが良いですよ。
この文章はFeature(特徴)を説明せずに、Advantage(利点)とBenefit(利益)のみを説明しています。
気付かれる方も多いと思いますが、相手により訴えることが出来るのは、Benefit(利益)です。
Feature(特徴)のみの2kgは説明しなくてもよいのです。ただわかりにくくなるだけ。
Advantage(利点)も訴える力が弱く、「薄くて軽いから何なの?」となってしまいます。
もう少し解説すると、
FAB | 客観 / 主観 | 文章例 |
Feature(特徴) | 客観的説明 | MacBook Airの重さは約1.2kgで、厚みは2cmもありません。 |
Advantage(利点) | 客観的説明 + 主体的説明 | 薄くて軽くて持ち運びに便利です。 |
Benefit(利益) | 主体的説明 | カフェでも空港での執筆が出来るし、アイデアを思いついた時にすぐに取り出してメモすることが出来ますよ。結果、収益あ上がるのでモチベーションも上がります。 |
となります。
Benefitは相手の立場に立って、相手にとっての利益を伝えられるため、より購買意欲を高めることに繋がります。
ペルソナに向けてBenefit(利益)を掘り下げる
では、Benefit(利益)をどうしても出せないときはどうすればよいでしょうか?
それは、
「で、どういうこと? 」
「So What?」
と自問自答してみてください。
想定読者(ペルソナ)に向けてBを掘り下げて語るイメージです。
Feature(特徴)やAdvantage(利点)は客観的な情報が主なので、想定読者によって内容が変わることはありません。
しかし、Benefit(利益)は、想定読者(ペルソナ)によって文章あまるっきり変わってきます。それだけ、相手に刺さる文章になるということです。
先程は「初心者ライター」に向けてBenefit(利益)を掘り下げましたが、次は想定読者(ペルソナ)を「大学生」に向けて書き換えてみましょう。
MacBook Airは、薄くて軽くて持ち運びに便利です。だから、大学にも持っていって授業中にメモを取ることも出来るし、どこでも論文の執筆の作業を進めることが出来ますよ。結果、成績も上がるし、論文も早く完成します。だから、買ったほうが良いですよ。
この例では、Advantage(利点)は全く変わっていないのに対して、Benefit(利益)はまるっきり違う文章になっていますよね。
自分のことに書いているけど、ベネフィットはBによって変わる。
Fはペルソナによって変わらない。Aは人によって少し変わる。Bにとっては、ペルソナによって大きく変わる。
大事なことは、想定読者(ペルソナ)に沿って、Benefit(利益)を掘り下げることです。
詰まったときは、魔法の言葉「で、どういうこと?」と自問自答してみてください。
FABを使ってライティングする方法
最後に、ライティングでFABを使ってみる練習をしてみましょう。
一つの例をとって説明しますので、あなたも頭の中で一緒に考えてみましょう。
売り込みたい商品・サービスをひとつ想定してみてください。
そして、誰に対してセールスするか想定してください。
ここでは、
ライティングを志す大学生にポストイットをセールスする場合
を想定してみます
Feature(特徴)を書き出す
はじめに、Feature(特徴)を書き出してみましょう。
ポストイットのFeature(特徴)は、
6cm四方の正四角形の粘着性のカラフルな紙
と設定してみます。
Advantage(利点)を書き出す
次に、Advantage(利点)
粘着性があるので何度でも貼り直しがきくし、カラフルなので色分けが出来る。
としてみましょう。
想定読者(ペルソナ)を確認する
ここで、想定読者(ペルソナ)を再度認識し直します。
そして、列挙したAdvantage(利点)がなぜその想定読者(ペルソナ)にとって良いか、をBenefit(利益)として考えてみましょう。
今回のケースでは想定読者(ペルソナ)は、ライティングを志す大学生です。
Benefitを書き出す
想定読者(ペルソナ)に対してのBenefit(利益)を書き出します。
今回の場合では、ライティングを志す大学生に対してのBenefit(利益)です。
書き出すとしたら、
書いてみたい記事のキーワードをポストイットに書き出すと、カテゴリごとに色分けしてアイデアが深めることが出来ます。書き出したキーワードを整理する中で共通点も見つかり、作成するブログの方向性も見えてきますよ。結果、よりサイトのターゲットが明確になりPV上昇も見込めます。だから、ポストイットを使ったほうがいいですよ。
などです。
ただ単に、ポストイットを買ったほうが良いですよというよりも、より具体的に何故買ったほうが良いのかが伝わりますよね。
こういった訓練を少しずつ行うことで、自然にFABの考え方が身に付き、結果としてより訴求効果のある文章を書けるようになっていきます。
ライティングにおけるFABのまとめ
FABとは、Featrure(特徴)・Advantage(利点)・Benefit(利益)3つの文字の頭文字の略語で、商品やサービスを売り込む時に使うフレームワークの一つです。
そして、より訴求効果のある文章を書くには、想定読者(ペルソナ)を具体的にイメージして、Benefit(利益)を深堀りすることが大切です。
Benefit(利益)を深堀りするには、魔法のことば、「でどういうこと?」「So What?」を使って自問自答してみることをおすすめします。